その肩こり、枕のせいかもしれません。睡眠指導士がやさしく解説します
【更新日】 2026年8月1日(土)
その肩こり、枕のせいかもしれません。睡眠指導士がやさしく解説します

こんにちは。奈良県香芝市で「ふとんとベッドのやまぐち」を営んでおります、店長の山口です。

「肩こりがひどくて、マッサージに通ってもなかなか良くならないんです」というお声を、店頭でよくお聞きします。

もちろん、日中の姿勢やお仕事の影響も大きいと思います。ですが、実はその肩こり、毎晩使っている「枕」が原因になっていることも少なくありません。今日は睡眠指導士として、枕と肩こりの関係について、できるだけやさしくお話ししたいと思います。

なぜ枕が肩こりの原因になるの?

私たちは眠っている間、6〜8時間もの長い時間、ほぼ同じ姿勢を保ち続けています。この間、枕の高さが体に合っていないと、首や肩の筋肉は寝ている間もずっと緊張したままになってしまいます。

日中であれば、体を動かしたり姿勢を変えたりして負担を逃がすことができますが、睡眠中はそうはいきません。「朝起きた瞬間から肩が重い」という感覚は、実は寝ている間に少しずつ蓄積された負担の表れなのです。

こんな症状があれば、枕が合っていないサインかもしれません

以下のような症状に心当たりがある方は、一度枕を見直してみることをおすすめします。

  • 朝起きたときに肩や首が重い、痛む
  • 寝返りが極端に多い、または逆にほとんど寝返りを打たない
  • 朝起きると、枕から頭が落ちている、または寝る前と違う位置にずれている
  • いびきをかきやすくなった気がする
  • しっかり寝たはずなのに、疲れが取れていない感覚がある

枕の高さ、実は「合わない原因」は人それぞれです

枕が合わない原因として多いのが、高さの問題です。

高すぎる枕の場合 首が前に曲がった状態が続き、気道が圧迫されやすくなったり、首の後ろの筋肉が伸びきったままになってしまいます。

低すぎる枕の場合 頭が沈み込みすぎて、首や肩に不自然な力がかかり続けてしまいます。

同じ「合わない」でも原因は人によって違います。体格や骨格、普段仰向けで寝るか横向きで寝るかによっても、合う高さは大きく変わってきます。

ご自宅で簡単にできる、枕チェックのポイント


お店に来る前に、ご自宅で簡単にセルフチェックすることもできます。

  • 仰向けに寝たとき、目線がまっすぐ天井を向いているか
  • 横向きに寝たとき、背骨が一直線になっているか
  • 枕に頭をのせたとき、首と枕の間に隙間ができていないか

ご家族に横から見てもらったり、鏡でチェックしてみるのもおすすめです。案外、ご自身では気づきにくいものです。

枕選びで大切にしていただきたいこと

枕選びというと「高さ」ばかりに目が行きがちですが、実は「硬さ」や「素材」も同じくらい大切です。特に横向きで寝る方は、肩幅の分だけ高さが必要になるため、仰向け寝の方とは違った選び方が必要になります。

こればかりは、実際に寝転んでみないとなかなか分からないものです。通販で数字だけを見て選ぶよりも、ぜひ実際に頭をのせて、体感していただきたいと思っています。

体験談:息子さんの気遣いから始まった、枕の買い替え

少し前に、こんな出来事がありました。

あるとき、息子さんがお母様のために、お店に枕を選びにいらっしゃいました。「最近、母が肩こりがひどいと言っていて。何か合う枕がないか」とご相談をいただき、お母様の普段の寝姿勢や体格をお伺いしながら、一緒に枕を選ばせていただきました。

後日、そのお母様がお店にいらっしゃったのですが、「息子が買ってくれた枕に替えてから、朝の肩の重さがずいぶん楽になったの」と、とても嬉しそうにお話しくださいました。息子さんの気遣いに喜ぶお母様の様子が、とても印象に残っています。

そして、そのお話をお聞きになった息子さん自身も、「母があんなに変わるなら」と、ご自身の枕も見直しに来てくださいました。実際に試してみると、ご自身の枕も長年合っていなかったことに気づかれ、買い替えられた後は「こんなに違うものかと驚いた」とおっしゃっていました。

たった一つの枕がきっかけで、ご家族で睡眠の質について考えるようになった、心に残るエピソードです。

当店でできる、枕のご相談について

当店では、睡眠指導士として、お一人おひとりの体格や寝姿勢に合わせた枕選びのお手伝いをしています。実際に店頭で寝転んでいただきながら、高さや硬さをじっくり確認していただけます。

「枕なんて、どれも同じでしょう」と思われる方も多いのですが、合う枕に出会うと、驚くほど体が楽になることがあります。難しく考えず、まずは気軽にご相談にいらしてください。

まとめ

肩こりは、体だけの問題ではなく、毎晩使う枕という道具が関係していることもあります。合わない枕を使い続けることは、実は毎晩少しずつ体に負担をかけ続けているのと同じことなのです。

先ほどのご家族のように、ちょっとしたきっかけで枕を見直すことが、快眠への大きな一歩になることもあります。気になる方は、ぜひ一度、実際に寝てみて確かめてみてください。